自己破産の手続きと流れ|申立てから免責決定まで徹底解説

更新日:2026年5月


はじめに

「自己破産」という言葉は知っていても、実際にどのような手続きで、どのくらいの期間がかかるのかを正確に把握している方は少ないでしょう。自己破産は、返済不能な状態にある方が裁判所に申立てを行い、借金を法的に免除(免責)してもらう手続きです。

本記事では、自己破産の申立てから免責決定までの流れを詳しく解説します。


自己破産とは

自己破産とは、裁判所に申立てを行い、返済不能(支払い不能)であることが認められた場合に、借金の返済義務を免除してもらう法的手続きです。

免責が認められると、原則としてすべての借金が免除されます(一部の例外を除く)。


自己破産の種類

自己破産には、財産の有無によって2つの手続きがあります。

手続きの種類概要対象
同時廃止申立てと同時に破産手続きが廃止される財産がほとんどない場合
管財事件破産管財人が財産を調査・換価する一定以上の財産がある場合

財産がなく負債が多い一般的なケースでは、同時廃止になることが多く、費用・期間ともに短くなります。


自己破産の手続きの流れ

STEP 1:弁護士・司法書士への相談・依頼

まず弁護士または司法書士に相談し、自己破産が適切かどうかを判断します。依頼後、受任通知が各債権者に送られ、取り立て・督促が止まります。

STEP 2:書類収集・申立て準備

  • 債権者一覧(借入先・残高)
  • 収入証明(給与明細・確定申告書)
  • 家計収支表(2ヶ月程度)
  • 財産目録(不動産・車・預貯金など)
  • 過去2年間の家計の状況

STEP 3:裁判所への申立て

弁護士が書類を揃えて地方裁判所に破産申立てを行います。

STEP 4:破産手続きの開始

裁判所が申立てを受理し、審査します。

  • 同時廃止の場合:破産手続き開始と同時に廃止決定→免責手続きへ
  • 管財事件の場合:破産管財人が選任され、財産の調査・換価が行われる

STEP 5:免責審尋(めんせきしんじん)

裁判官との面談(免責審尋)が行われます。借金の理由・経緯・現在の状況などを確認されます。

STEP 6:免責決定

免責不許可事由がなければ、裁判所から免責許可決定が出ます。これが確定すると、借金の返済義務が免除されます。


手続き全体の期間と費用

期間の目安

手続きの種類申立てから免責まで
同時廃止4〜6ヶ月
管財事件6ヶ月〜1年以上

費用の目安

費用の種類同時廃止管財事件
裁判所費用1〜2万円程度20万円〜
弁護士費用20〜40万円程度30〜60万円程度
合計20〜40万円程度50〜80万円程度

自己破産中・後の生活の制限

破産手続き中の制限

  • 居住制限:管財事件の場合、裁判所の許可なく転居・出張ができない場合がある
  • 郵便物の転送:破産管財人に郵便物が転送される(管財事件)
  • 一部職業の就業制限:弁護士・司法書士・警備員など(免責確定後は解除)

免責確定後

  • 就業制限は解除される
  • 信用情報の事故情報は5〜10年間登録される
  • 日常生活は通常通り送れる

まとめ

  • 自己破産は裁判所を通じて借金の返済義務を免除する手続き
  • 財産の有無によって「同時廃止」か「管財事件」かが決まる
  • 手続き期間は4ヶ月〜1年以上、費用は20〜80万円程度
  • 手続き中は一部の職業・居住に制限がある(免責後は解除)
  • 免責が認められると原則すべての借金が免除される

自己破産を検討している方は、早めに弁護士・司法書士に相談し、手続きの流れや条件を確認しましょう。