任意整理できる借金・できない借金の違いを解説

更新日:2026年5月


結論:任意整理できる借金とできない借金

借金の種類任意整理理由
消費者金融(カードローン)○ できる業者が交渉に応じることが多い
クレジットカードのリボ払い○ できる同上
銀行カードローン○ できる同上
自動車ローン(残債あり)△ 要注意和解後も車を手元に残せないことも
住宅ローン△ 要注意整理すると家を失うリスク
税金・国民健康保険料× できない公租公課は減免できない
養育費・婚姻費用× できない法律上の義務
罰金・科料× できない刑事上の制裁
故意の不法行為による損害賠償× できない悪意ある行為への責任

できる借金①:消費者金融・クレジットカード

任意整理で最も効果的なのが、消費者金融やクレジットカードの借金です。

これらの業者は任意整理の交渉に応じることが多く、将来利息のカットや分割払いの交渉がスムーズに進む傾向があります。

主な対象業者:

  • アコム・プロミス・アイフル・レイク(消費者金融)
  • 三井住友カード・楽天カード・イオンカード(クレジットカード)
  • 銀行系カードローン(三菱UFJ銀行・みずほ銀行など)

要注意①:自動車ローン

自動車ローンには「所有権留保」という仕組みがついていることがほとんどです。これはローンを完済するまで車の所有権が販売会社(またはローン会社)にある状態です。

任意整理で自動車ローンを整理すると、車を引き上げられる可能性があります

対処法:

  • 車のローンは整理対象から外す(任意整理は整理する借金を選べる)
  • ローンを完済していれば問題なし

要注意②:住宅ローン

住宅ローンを任意整理の対象にすると、返済条件変更に伴い家を失うリスクがあります。

住宅を守りながら借金を整理したい場合は、**個人再生の「住宅ローン特則」**の活用を検討してください。


できない借金①:税金・国民健康保険料・年金

税金(所得税・住民税・固定資産税など)や社会保険料は、任意整理はもちろん、自己破産でも免除されません

未払いの税金は税務署・市区町村が強制的に徴収する権限を持っており、給与や財産の差押えが行われることがあります。

税金の滞納がある場合は、税務署や市区町村に直接分割払いの相談をすることができます。


できない借金②:養育費・婚姻費用

養育費や離婚後の婚姻費用は、子どもや配偶者の生活を支えるための法律上の義務であるため、債務整理の対象にはなりません


整理する借金を「選べる」メリット

任意整理の大きな特徴として、整理する借金(債権者)を自分で選べる点があります。

例えば:

  • 会社のカードローンは整理して、
  • 保証人がついているローンは整理から外す

このような柔軟な対応が可能です。ただし、特定の業者だけを優遇するような行為(直前に特定業者だけに多く返済するなど)は問題になる場合があるため、弁護士に相談しながら進めましょう。


まとめ

  • 消費者金融・クレジットカード・銀行カードローンは任意整理の対象になりやすい
  • 自動車ローン・住宅ローンは整理すると車・家を失うリスクがある
  • 税金・養育費・罰金などは任意整理できない
  • 整理する借金を選べるのが任意整理の大きなメリット